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Endhits Studio の特徴 その②

Date:2017年5月27日

エンジニアの中村フミトと申します。本日はスタジオの要となるコンソールモニタースピーカーについてご紹介します。

 

◇ VPRアライアンス「API 500シリーズ」システムについて

スタジオの顔とも言える「レコーディング・コンソール(ミキサー)」、Endhits Studioに何を導入するかは大いに悩んだポイントでした。真っ先に思い浮かんだのはSSL Gシリーズですが、予算、設置スペース、メンテナンス面で現実的ではありませんでした。

当初は中小規模のスタジオに導入されることも多いSSL AWSシリーズやXL-Desk、API 1608などを考えましたが、どれも素晴らしいサウンドではあるものの、「いま」これから作るスタジオとしてはどこか物足りない気がして踏み切れませんでした。

 

そんな時、API 500シリーズの中のマイクプリをいくつかテストする機会に恵まれました。最初に聴いたのはShadow Hills社のMono GAMAマイクプリだったと思いますが、その素晴らしいサウンドキャラクターは強く印象に残るものでした。

現在、機材メーカー各社はVPRアライアンス「API 500シリーズ」に対応した製品をこぞってリリースしていて、その種類は数え切れないほどです。そして、API 500シリーズを中心にスタジオコンソールを構築すれば非常に強力で柔軟なシステムになると考えたのです。

API 500シリーズでスタジオコンソールを構築するメリットとしては、以下のようなものがあります。

・好みのAPI500モジュールを揃えることで、スタジオ独自のカラーを作りやすくなる

・必要に応じてモジュールを追加したり入れ替えることで時代にあったサウンドを取り入れやすくなる

・オールインワンのコンソールに比べて信号経路が短くなるため、音質的に有利になる

・故障した時のメンテナンスや入れ替えがコンソールに比べて容易になる

上記メリットに加えて、状況に合わせて好みのモジュールのサウンドキャラクターを選べることがレコーディングをよりクリエイティブなものします。

Endhits Studioには現在16チャンネル分のマイクプリモジュールと、同じく16チャンネル分のEQモジュールが導入されていますが、今後さらにAPI 500モジュールのコレクションを充実させていきたいと思っています。

 

◇ モニタースピーカーについて ~Amphionスピーカーとの出会い~

スタジオの重要な要素となるモニタースピーカーについては、迷うことなくフィンランドのスピーカーメーカー「Amphion」のTwo18を導入しました。

現在においてもスタジオの定番モニターとしてはYAMAHA NS-10Mが多く設置されていますが、私も生粋のNS-10Mユーザーでした。しかし昨年、ある大御所ミキサーのご自宅にお邪魔した時に初めてAmphionスピーカーを聴かせていただき、一聴してそのサウンドに惚れてしまいました。

2ウーファー・1ツイーターにパッシブラジエーターを搭載した密閉型スピーカーであるTwo18は、低域から高域までフラットな再生周波数帯域に加えて、音のトランジェント(音の立ち上がりと減衰)がはっきり識別できる点がNS-10Mとよく似ています。そして、大音量時と小音量時でサウンドの変化が非常に少ない点もミックス・マスタリング作業に向いています。

現在、Amphionスピーカーは国内でも徐々に導入が増えていると思いますが、まだそのサウンドを聴いたことがない方はぜひ一度Endhits Studioで体験してみてください。トランスペアレントな音質を誇るモニターコントローラー「DANGEROUS MUSIC Monitor ST」と組み合わせたサウンドの素晴らしさを実感していただけると思います。

その他、Endhits StudioではニアフィールドモニターとしてYAMAHA HS7、ラジカセモニターとしてSONY Celebrity D-3000が導入されています。YAMAHA HS7は、バランスの良いサウンドとコストパフォーマンスが高い点が気に入っています。そして、SONY Celebrity D-3000は、現在コストのかかったラジカセ自体がほぼ販売されていないため、Endhits Studioが導入した唯一のビンテージ(中古)機器となっています(笑)

ニアフィールドモニターに関しては、今後、スタジオを使っていただくエンジニアやクライアントのリクエストにお応えできるように、いくつかオプションを用意しておこうと思っています。

 

次回はEndhits Studioのマイクプリのもう一つのオプションである、UNIVERSAL AUDIO Apollo 8p システムについてご紹介したいと思います。
Endhits Studioにぜひ見学にきてくださいね!

 

~スタジオ内覧会のご案内~
日時
6月1日(木) 11:00~17:00
6月2日(金) 11:00~18:00
6月3日(土) 11:00~18:00

場所
Endhits Studio
東京都目黒区東山2-8-6
TEL:03-3714-3969
スタジオへの最寄り駅、地図はACCESSページをご確認ください。

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